【第54回】プリキュアと表現と多様性と

どうも。くぼはるです。

新年明けましておめでとうございます〜!このブログ新年一発目は僕が担当です。2020年はウイルスだなんだかんだとしていたら、時間はあっという間に過ぎ去り、2021年が始まりました。昨年はコロナウイルスを言い訳に何もしなかった一年間で非常にもったいなかったなと感じています。皆様はどんな一年を過ごされたでしょうか?

ちなみに今年の目標はバジルを育ててジェノバペーストを作り、家で自家製ジェノベーゼパスタを食べる事をつい先日掲げました。美味いよね、ジェノベーゼ

 


こっから本題。

 


皆さん。プリキュア観てますか?僕は観てないです。今回は2019年から2020年にかけて放映されたスター☆トゥインクルプリキュアから、プリキュアと多様性、そしてアニメの表現について考えていく。

 


それではご一緒に、

 

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「宇宙に描こう!ワタシだけのイマジネーション!」

 

 

1.近年のプリキュアと多様性への意識

『スター☆トゥインクルプリキュア』(以下スタプリ)はプリキュアシリーズ第16作品目にあたり、宇宙をテーマに物語は進んでゆく。スタプリでは、プリキュアシリーズで数少ない褐色肌のプリキュア「キュアソレイユ」を登場させ、ネットで若干話題にもなった。(単話出演の褐色プリキュアは存在するが、レギュラー出演の褐色プリキュアはキュアソレイユが初)この作品では「多様性」に対する強い意識が感じ取れ、キュアソレイユ以外にも、宇宙人プリキュア「キュアミルキー」も登場させている。こう見ていくと「プリキュアと多様性」はスタプリだけの特徴のように聞こえるが、スタプリプロデューサーの柳川はインタビューで「『スタプリ』に限らず、個性や多様性は毎年の「プリキュア」でずっとテーマになっています。」と語っている。確かに、2016年『魔法つかいプリキュア!』では人間界と魔法界、ふたつの世界での相互理解が描かれ、2018年『HUGっと!プリキュア』ではシリーズ初の男の子プリキュアが登場した。

この記事の本筋とは外れる考察だが、10歳以下の女児をメインターゲットに据えたプリキュアというコンテンツが多様性を表現する事は意義深いと感じる。幼少期からたくさんの価値観、たくさんの個を知ること、それに触れる事、その機会を提供するプリキュアが担っている役割は大きいのは違いないだろう。

 

2.アニメにおいての肌の色

先程出てきたスタプリのキュアソレイユは褐色肌であるが、40年前には褐色肌のキャラクターの登場、特に黒人に分類されるキャラクターの登場には配慮がされていたようなのである。

1980年に放映された『機動戦士ガンダム』には黒人のキャラが登場しない。(ちなみに「ララァ・スン」はインド系)しかしどうやら登場予定があったようなのだ。機動戦士ガンダムの基礎設定資料集では地球連邦軍に属し、主人公のアムロと共に旅をする「リュウ・ホセイ」は黒人として描かれている。

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これに関して監督の富野由悠季ジブリ監督高畑勲との対談で、強制なのか自主的なのかの明言はないもののTVコード的な規制が存在したと語っている。

10年後の1990年に放映されたふしぎの海のナディアで採用された主人公の「ナディア」でさえ、やや意欲的な取り組みとして見てとられたことからも黒人キャラの取り扱いには神経質であった歴史が感じられる。

 このようにアニメという切り口からも昨今取り沙汰され話題に上がる「多様性」や「肌の色について」考察を進めることができるのは非常に面白いと感じるのだ。

 

このような例があればぜひぜひ教えてほしい。アニメ鑑賞は趣味の一環でしかないが、このような考察は楽しくて仕方がない。

 

 

 

 

と、言うわけで今回はここでおしまい。次は何書こうかなと思っていたら、スラムダンクの映画化の話題が飛び込んできたので、過去の人気タイトル掘り起しムーブメントから考えるオタクの高齢化とか、エヴァンゲリオンについても書きたいななんて。

それでは。